都市モノレール・
新交通システム

多摩都市モノレールは、多摩地域南北方向の公共交通網の充実、核都市間相互の連携強化、自立性の高い地域形成を図ることを目的として、全構想路線約93kmのうち、立川北～上北台間（約5.4km）を平成10年11月、多摩センター～立川北間（約10.6km）を平成12年1月に開業しました。沿線には、大学（中央大学、明星大学、帝京大学等）やレクリエーション施設（多摩動物公園、昭和記念公園等）があり、通勤はもとより、学生の利用や公園等への利用も多く、利用者数が日本一の都市モノレールです。

上北台から箱根ケ崎への延伸については、平成28年4月に国土交通大臣の諮問機関である交通政策審議会において、多摩地域の主要地区間のアクセス利便性の向上に資するとし、「事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において具体的な調整を進めるべき」とされています。当社はこの延伸に関して調査から関わり、基本設計等を行っています。

また、多摩センターから町田方面への延伸についても同審議会答申で「導入空間となりうる道路整備が前提となるため、その進捗を見極めつつ、事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において具体的な調整を進めるべき」とされており、当社は各種調査に関わっているところです。

大阪モノレールは、大阪空港から門真市及び彩都方面を結ぶ延長約28km、計18駅で運行しています。

延伸事業は、広域的鉄道ネットワークの形成により、延伸地域の居住人口の増加、地域内外との交流促進、地域経済の活性化を推進するため、門真市駅から近鉄奈良線との交差部付近までの約8.8kmを結ぶ事業で、2029年の開業を目指して建設が進められています。

本事業では、延伸事業に係る軌道特許、工事施行認可、都市計画事業認可などの関連法に基づく手続き資料の作成、基本設計・詳細設計などの多くの業務を担っています。

沖縄では戦前に軽便鉄道がネットワークされていましたが、第二次世界大戦により姿を消しました。その後の本土復帰後も自動車を中心とする交通体系であり、経済成長に伴い、深刻な渋滞が課題となっていました。

長い年月を経て、県民悲願の軌道系公共交通として、沖縄都市モノレール「ゆいレール」が、平成15年8月10日に開業（那覇空港～首里）し、さらに、沖縄自動車道と接続するてだこ浦西駅までの延長事業も令和元年10月1日に開業しました。いずれも当初の需要予測を上回る利用者数で、輸送力増強の検討も進んでいます。

ゆいレールは、軌道交通としての整備のみならず、沿線の区画整理事業と一体になったまちづくりとモノレールの連携が進められた好事例です。

当社は、当初の開業に加え、延長事業、さらに輸送力増強に至るまで、調査計画、設計、施工管理、維持管理まで全ての段階に関わっています。

『市道国際センター線 都市モノレール経塚駅建設工事』

沖縄都市モノレール（ゆいレール）の延長事業における駅舎である『経塚駅』の設計、施工管理等を担当しました。

経塚駅は、経塚公園など緑に囲まれた駅であることから、その緑と調和した外観を有することで、緑豊かな場所性を感じられるデザインとし、駅舎ホーム階の外観にて、構造フレームを樹木に見立てた形態とすることで緑と調和したファサードを形成しています。

『城間前田線 都市モノレール浦添前田駅自由通路建設工事』

沖縄都市モノレール（ゆいレール）の延長事業における『浦添前田駅』の自由通路の設計、施工管理等を担当しました。

この地のシンボルである浦添グスクを感じさせる要素を抽出し、駅舎全体に構成していくことで、歴史性、場所性を織り込んだデザインとしました。

屋根の仕上材は金属製の菱葺きとし、駅舎と自由通路の連続性のあるデザインとしています。